記憶の中に・・・。
人にとって 思い出というのは とても大切なものです。それが 楽しかったものばかりなはずも無く、むしろ 反省し 後悔し続けることになってしまった出来事さえも 大切だと思えるのです。しかし、ここでいう思い出とは 家族や友達や同僚などと体験した出来事をさすのではなく、あらゆる出来事の中で 自分の心に感じた 楽しかったことや嬉しかったこと、悲しく切なかったこと、悔やんだこと・・・人に話せないような、しみついて 離れない思いのことを指しています。写真には残せない思い出のことです。誰にもきっと 大いにあるはずです。過去のことを思うのは無駄なことかもしれません。それが失敗であれば 今更どうしようもありません。でも、いいことも そうではないことも踏まえて 今があり、この先を描けるのだとしたら どんな思い出も 私にとって大切なものなのです。
そんな私は 古い物や懐かしいものを扱う雑貨店を営み、自宅でもたくさんのお気に入りに囲まれる暮らしを続けています。でも、これは かみさんとの共同作業なので 自分勝手なことばかりはできません。常々、古いものの持つ魅力は 一人一人の方の心の機微に触れるものであるからだと思っています。人に影響を受けて好きになるものでもないし、流行に左右されるものでもありません。自分の思い出の中にあるものが 古いものに触れたとき、心を少しだけ揺らしてくれる感覚・・・それを大切にしたいと思っているのです。
だから、あくまでも自分の部屋は 好き勝手させてもらっています。思い出にかかわるものがたくさん揃いつつあります。おもちゃも本もレコードも 思い出を大切にするために必要なものなのです。記憶の中にある 自分だけが感じたあの思い・・・そういう大事な思い出とこの先も 一緒に生きていくのです。
最近のコメント