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2012年7月

素敵な相棒。

いつも大変お世話になっているお客さまから 製作の新たなご注文をいただきました。

長年勤められた仕事を退職され ようやくご自分の時間が取れるようになり、かつて若い頃に 好きだったジャズのレコードをゆっくり聴くことが出来るようになったと 以前からお話を伺っていたのです。私自身も ジャズが好きだったこともあり 手持ちの好きなアルバムを聴いていただいたり、お借りしたり・・・若い時に買い集めたレコードコレクションは その後増えることも無く、なかなか自宅でも聴くことも出来ず・・・の日々ですが、それこそ そのお客さまのように 自分の時間がゆっくり取れるようになったら・・・その日々こそのために 大切に保管しているわけです。

学生の頃、深夜放送のラジオを録音していて そのまま寝てしまい、知らずに録音されていた ジャズの番組のほんの数曲がジャズとの出会いでした。大人っぽさに憧れていた時期だったからかもしれないけれど 妙に心に引っかかるものがあり、繰り返し聞いたことを憶えています。その後、働くようになって その時の上司の大変なマニアさに触発され、自分好みのジャズに出会いたくて たくさんの本を読み、レコードを買い集めるようになったのです。

ジャズは あまりにも奥深く、パッと 良し悪しのわかる音楽ではありません。買ったはいいけど、一度しか針を落としていないレコードもたくさんあります。たくさん聴くことでしか 自分好みのものには出会えないのが ジャズなのです。それに 時と気分を選ぶのも 大切な要素です。聴きたいと思うときに ピタッとはまる一枚を選べることは たくさん聴いているからこそ出来ることだと思うのです。良さを自分なりに理解するには 大変な時間と労力とお金が必要です。でも、そうしてまでも 聴きたいと思うのが ジャズの魅力なのだと思います。たまに コマーシャルで使われた曲が ひょんなことで売れたりすることも あったりするのですが 私にとってのジャズは 流行歌のような存在ではありません。一生をかけて 巡りあう 素敵な相棒なのです。

そのお客さまのように 私もいつか そんな時間が持てるようになりたいと思い描いています。その時のために 準備してきたのですから・・・。

ご依頼は 大切なレコードを収納する棚です。この先にも 出会うかもしれない大切な一枚を収めていく棚であります。素敵な出会いを重ねていただけるように・・・願いながらの製作となりました。

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使いこなす。

最近の身の回りの道具の進歩は めまぐるしいものがありますね。その第一が スマートフォンです。もう 電話としての機能を通り越した感があります。電話は かけた相手と話すものですが 携帯とお話できるとは 思いもよりませんでした。必要な機能かどうかは別として、他には無い機能や あっと驚く機能、持つことで優越感を得られるものしか 売れない時代が来てしまったのかもしれません。常に 多くの企業は 新しいものを開発することを求め、そこに活路を見出しているようです。必要であるかどうかは 別問題で 新しければ 何か起こるかもしれないという可能性に 賭けているように思うのです。

消費者は 新しいものをワクワクした気持ちで 受け入れ 使ってみることで 今を生きているように感じるのだと思います。しかしながら 私は そういうものに全く興味が無く・・・というか 悲しいかな テレビのリモコンでさえも 押したことの無いボタンがあるくらいで、すでに何年も使っている携帯電話さえも 見たことの無い画面が出てくる時があるのです。

こうして使っているパソコンも 実は可愛そうな奴です。持てるポテンシャルの 10%も発揮していないはずなのです。

余談ですが 昔の漫画で 「サーキットの狼」というのがありました。主人公は ライバル達が乗る スーパーカーよりも 性能の劣る、ロータスヨーロッパという車に乗ることを選び、そのドライブテクニックで あまたのライバル達に 勝利していたのです。それは、大排気量のスピードを競う車を選ばずに テクニックを活かせる車を選んだことで、その車のポテンシャルを最大限に引き出し、まさに使いこなすことで 数々の勝利をつかんできたのです。それこそが その漫画の真骨頂であったと思っています。

しかし、その使いこなすという点で どれもそこに達していない 自分は 使いこなすというより 使われている感覚を覚えてしまうのです。だから 新しいものには 飛びつけないし、興味も無いのです。最新のものは 更に最新のものが出た時点で すでに古く感じてしまいますね。それを繰り返すことを望んでいるのですから 仕方のないことです。

新しいものとは違い その点、古いものは やっぱりいいな~と思います。こんなものですが 時と目的と場所を選べば 使いこなすことが出来るのですから。

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お部屋の環境が整い 暮らしかたが見えてきたら・・・

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ちょっと特別な時間をずっと一緒に 過ごしていけそうです。  

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こだわり。

うちで扱う商品は 食器が好きなものですから キッチン用品の割合がどうしても高くなってしまいます。衣・食・住、暮らすことにおいて やっぱり食べることって重要に感じるので、その割合が高くなってしまうのかもしれません。

お客様と話していて、“大事”と感じるのは こだわりをお持ちなんだな・・・。と思う時です。中でも “赤”にこだわっていらっしゃる方が 時々いらっしゃることに 感銘を受けます。

キッチン用品の長い歴史の中で “赤”という色合いは どの時代にも確かにあって、それは脈々と受け継がれているからです。“赤”というイメージから受ける印象が きっとそうさせるのでしょう。

キッチン用品において 女性の数だけ きっとこだわりはあるでしょう。でも、もしかして こんなキッチングッズに囲まれた キッチンから日々生み出されるお料理は ちょっと情熱的かもしれないと 思ったりするのです。

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今回の チョコホリックの新商品は 可愛いキッチン作りの御提案です。IH対応のミルクパンとフライパン。ホーローのケトルを飾るのにぴったりの ティン製シェルフです。重ねて置く事も出来るので 飾り甲斐のあるシェルフです。こだわりをお持ちの方にも、こだわっていくきっかけとしても お勧めのニューアイテムです。 

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新鮮な風景。

机やキャビネット、ならびに小さな家具など たくさんの製作の御注文をいただいているお客様からの御依頼で コーナー置きのテレビ台を初めて作らせていただきました。今回も 大変勉強させていただきました。ありがとうございます。そして、御注文が 重なっていたために 大変お待たせしてしまい 誠に申し訳ありませんでした。気に入ってくださるように 心から願っております。

今まで作らせていただいた一つ一つのものに 統一感を持たせて御注文下さっていることは きっと 御自分の暮らしの形をしっかりと持っていらっしゃるからなのでしょう。その 暮らしのお手伝いをさせていただくことに 心地よいプレッシャーと喜びを感じています。前にも 書いたことがありますが それらのものは あくまでも道具であり、脇役であります。御家族皆さんが 楽しく暮らす その背景にあるものです。でも、その背景にあることが たまらなく嬉しいのです。それだけが 原動力なのです。

新しい家具は お部屋の風景を少しだけ新鮮にしてくれます。その風景を家事の合間のひと時に 楽しんでいただければと思います。

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特別を少しだけ。

日常 使い慣れたものには特別感はありません。初めて使った時の ときめきや、「おっ、新しい。」という感情も だんだんと薄れていってしまうものです。格好つける必要の無い日常では それで きっといいのです。

でも、時々は ちょっと特別感のあるものを使ってみることは あってもいいのかもしれないと思います。例えば・・・誕生日の朝を迎えた家族には 可愛いタオルを用意してあげたり、天気のいい日のお出かけは 手ぶらになれるように デイパックを背負ってみたり、帰ってきた家族に 何かいいことあったのかな?と感じた日の 夕食をテーブルに運ぶ時は いつものお盆じゃなくて ちょっとキラキラした トレーを使って・・・みたいに。

いつも使うのも いいんですけど、とっておきの時の特別な感じがして・・・日常に 特別を少しだけ感じることが出来そうな・・・そんな気がするのです。

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育む。

一昔前の 雑貨とインテリアの雑誌を見ると その時代の流行が確かにありました。今見ても 一貫した雰囲気に 似合う雑貨が所狭しと並んで すごいな~と感心させられるお部屋がたくさん登場します。お金をかけているんだろうな・・・と思わずにはいられないほどの徹底振りです。最後まで読み進めると 読者からの手紙紹介のコーナーが載っています。「宝くじが当たったら お部屋を徹底的に 自分好みのインテリアにしたいです!」とありました。きっと 誰しもが 「そうよね~」とうなづく一言だったに 違いありません。それもそのはず、当時のインテリアは 普通の家具屋さんでは売っておらず、値のはるものが多かったので 一度に揃えることは 誰しもが出来るものではなかったからです。だから、宝くじが当たれば・・・と思っていた方は 多いはずなのです。しかし、その話は 今でも同じことが言えるかもしれませんね。

ところが、同じ雑誌の最新号を見てみると・・・当時のお部屋の 面影はほとんどありません。“流行”と一言で言ってしまえば それでいいのかもしれませんが、お金持ちや宝くじが当たって やっちゃった!という人なら それも そんなに後悔せずにいられるかもしれないけれど、こつこつと続けてきた人も 少なくはないと思ったりするのです。でも、当時から 思い描いた「暮らしたい部屋」に近づけるように・・・と思い続けることさえも 途中でやめてしまった人もたくさんいると思うのです。人の考えは 変わりやすいし、変わるのが普通だから 正直、どうでもいいことなんだけど・・・「こうありたいな・・・」と思っていた気持ちは どこへ行ってしまうんでしょうね・・・もったいないですね・・・・。

お金持ちになったり 宝くじに当たった経験も無い私は、当時から変わらぬ思いをずっと抱き続け ようやく自宅も それなりになってきたような気がしています。そして、そんな思いをお伝えできるように お店を続けさせていただいています。たった一つの出会いから こつこつと育むことを続けて来れたおかげです。この先も どうぞ その様子を見続けていただければと 思います。

さて、前置きは程ほどに・・・ちょっと素敵なテーブルを御紹介します。昔の 食堂テーブルのパイプ脚を利用した小さなテーブルです。元の化粧版の天板がいやだったので 新しい天板を塗装し 取り付けました。見た目は ジャンクな雰囲気ながら 新しい天板は やっぱり綺麗で 使い勝手も良さそうです。書き物をしたり、作業台にはちょうどいいサイズ。本当なら 古い天板を乗せたかったところですが うちのお客様は 古いものになれた方ばかりではないので かえって良かったと思っています。一つのものとの出会いが インテリアを育んでいくように、このテーブルも 自分の手で 味わいを加え 育んでいけるのですから・・・。初めは お庭において 作業台にしてもいいかもしれません。あちこちぶつけ、泥が付き パイプ脚の古さに 近づいていくかもしれないからです。古いもののよさは 年月が積み重なると同時に 人が使って始めて そのよさが加わっていくのですから。それに、少し前に 見つけた フォールディングチェアとも 相性ぴったりです。同時のタイミングでないところが まさに 少しずつ育っていく感じに似ています。

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そして、オープン当初から アメリカからの荷物を届けて下さっている方にも、このお店を育ててもらっていると感じます。今日もまた 素敵な食器とドイリーを届けてくれました。

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オールドパイレックスのフラワー&バタフライカップとまるで お揃いかのようなドイリーです。(ドイリーは各1点もので 十数枚入りました。)

これからも一緒にお店を育んでいただければと思います。よろしくどうぞ お願いいたします。

 

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集めるって楽しい。

世の中には いろんな収集家がいるものです。それぞれの人が自分のこだわりを持って 色んなものを集めています。折に触れ、お話を聞くことも多いのですが 奥の深い話も聞けて とても楽しくなってきます。

どんな収集も 初めに出会いがあり、衝撃を受けるところから始まります。お金に糸目をつけず 大枚をはたいて急に コレクションを増やす方もいらっしゃいますが 私の場合は 長い時間をかけて こつこつと集める事しか出来ません。そして、無理な収集は決して出来ないので まさに一つ一つとの出会いを重ねることで 数が増えていくのです。長い時間をかけるということは 飽きてしまったりしない 心構えが最初から必要です。好きなものをとことん好きになれる自分がいるからこそ続けているのです。出会ったときの感動と集まってきた時の充実感は 何にも変えがたいものなのです。だから 集めるって楽しいんです。

ある程度 集まってくると ちゃんと飾りたい気持ちになってきます。コレクションにあう環境にしたくなってきます。私は 古いものが好きなので 必然的に こうなってしまいます。

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この棚に 出会ったときは ペンキで可愛く塗装しようと考えていました。もともと色が剥げ かなり痛んでいたので ペンキ!と思っていましたが 引き出しのアルミの取っ手が破損していたため 手持ちの木の取っ手を付けるにあたり、考えが変わりました。そうだ!やっぱり渋くしよう!木の取っ手じゃなかったら きっと逆のイメージの仕上がりに なったことでしょう。並べたものは 店の非売品コーナーのものが中心ですが 勿論何を入れるのも自由です。この雰囲気に合うものであれば きっと素敵な空間になることでしょう。

集めるって楽しいですね。 

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