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雑貨屋冥利。

雑貨屋とは 因果な商売です。食べ物屋さんのように 美味しいものを提供してお腹を満たしてくれるわけでもなく、スーパーマーケットのように 食べなければ生きられないというような絶対に必要なものを売っている場所ではないので、無くってもいいお店だからです。ホームセンターに行けば 大抵のものは揃うし、暮らしに必要不可欠なものは どこにだって売っています。それに今は、インターネットを利用すれば お部屋にいながら 何でも手に入れられるからわざわざ出かける必要もないわけです。

それに、本来であればお店というのはどんな業種であれ 来る人のニーズを取り入れ、客層に合わせた場所に、客層に合わせた品揃えをして 利益を追求して行くものです。その一般の人たちのニーズを測り間違えば 例え大手の企業であっても 路線変更を模索したり、最悪 撤退という結果を招いてしまうものです。だから、どんな人にも受け入れられるなんでも売っているお店がどんな場所にもあるわけです。

探していたものが見つけられればなんの不満もなく、美味しいものを食べて、雨風を凌ぎ、仕事に向かえる気力さえあれば 人の暮らしは成り立ちます。でも、何故 そんな世の中において 一風変わったお店が存在しているのでしょう。それは 一般の人のほかに、そうではないものに興味を持っている人が必ずいるからです。趣味嗜好や没頭するものが 多種多様であれば もっと面白い世の中になっていくと思うし、ひいては 都会に面白いものが集中するのは そういう人たちがたくさんいることの証明になっているからなのです。

それでも、うちがこの場所で 偏った商売を続けるのには はっきりとした理由があります。このご時世にあっても インターネット販売を嫌い、店頭でのみ品物を扱うのは わざわざ来てくださった方に 何かを感じる貴重な時間を持って欲しいと思うからです。何かを感じ、思いにふける時間は お金では買うことができません。しようと思う人のもとにだけ現れる貴重なものだと思っているからなのです。具体的な ビジョンが見えていなくても 何気ない会話の中に そのヒントを見つけることもきっと出来るでしょう。そんな ひと時は いくらクリックしてみたところで 見つかるはずもないと思っているのです。

先日 お買い物していただいた方から 私にとって嬉しいコメントをいただきました。「自分だけのときめきとかワクワクを大事にしたいな、って改めて思いました。」というお言葉を聞く前までは 正直、「買ってくれてよかった。」という思いだけでした。でも、品物が良かったという言葉ではなく その先にある思いを聞かせていただいたことに 感銘を受けるのです。ちょっと変わったお店とは 品物だけではなく こういう思いを扱っていると改めて気付かせてくれました。ありがとうございました。雑貨屋冥利に尽きるというものです。

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