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時を想う。

私はずっと柱時計と共に過ごしてきました。時々 進んでいたり 遅れていたり、肝心な時に止まっていたり・・・テレビのドラマのいい場面で 聞き逃すまいと聞き耳を立てている時に限って ボーンボーンと鳴り始め どんな台詞かわからなかったことなどは しょっちゅうの出来事です。それでも ちゃんと手をかけてあげないと 動きをとめてしまうこの存在と 離れる暮らしは考えられません。

私が生まれる遥か前から 時を刻み続け、いつの日か手放され、動くこともなく眠りについて久しく・・・ある時、私と出会い 整備され 再び昔と同じ時間を刻み始める。古いものは 今まで過ぎてきた時間と 使う人の想いが繋がらなければ ただのガラクタです。いや、どんなものであっても 想いが繋がるものでなければ 意味のないものになってしまうのです。

柱時計は 見た目では稼動するか判断できず、仕入れは慎重になります。いくら動くことがわかっていても 痛みの激しいものや扱いにくそうなものは やはりだめで、これからの時間を ちゃんと刻んでくれそうなものだけを 迎え入れることにしています。私は 時計の修理が出来るほどの知識はありませんが 調整すれば動き始めてくれるものも多く 今まで、たくさんの柱時計を ご紹介してきました。それでも、構造的な問題で どうしても時計として 使えないものも何度か あったのです。

せっかく出会えたのに 動かないだけで処分したり、ジャンク品として販売する気にはなれず、考えたのが 壁掛けの小さなキャビネとして 違う役割を与えてあげることでした。時間を経ることで いい具合に味わいの増した箱と古いガラスと文字盤を生かし、ガラスの棚を設けることで 大切なものを 思いやりをもって飾ってあげることが出来ます。

大切なものには その時間も一緒に刻まれています。いつでも、それを想いながら眺められるのは 本当に素敵なことだと思うのです。

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