« 2018年9月 | トップページ | 2018年11月 »

2018年10月

酌み交わすとき。

いつの間にか 季節は冬の手前・・・寒さが身に沁みます。日の入りも早く 夜が長くなりにけり・・・です。

家で過ごす時間が長くなるこれからの季節、雰囲気のいい家具や 調度品は気持ちにしっくりくるものを私は選びます。冬はこもりがちの私ですから 身の回りの目にするもの、使うものは 「これがいいんだよな~。」と思えるものでなければなりません。誰に見せるわけじゃないけど 暮らしの中のものには 自分を投影するものとして どんなものでもいいと言うわけにはいかないと思っているからです。

皆さんにも それぞれのこだわりがあり、自分らしく居られる場所として お部屋の環境を大切にされていることでしょう。もはや 流行にとらわれて誰かを真似て 自分らしさに迷う時は 当に過ぎたのですから・・・。

お部屋を見渡して、何かもの足りないな・・・と感じたとしたら それは照明かもしれません。灯りは 暗さを克服するだけの役割ではないからです。夜のお部屋の照明は その時間を過ごす気分を演出してくれます。賑やかに過ごしたいときは 少し明るめに、しっとりと落ち着きたいときには 少しおとしめに・・・。どこに配置し、どんな照明を使うか・・・けっしておざなりに出来ないテーマです。

私は 晩酌をしながらドラマを見るのが大好きです。ストーリーの中で 問題が解決し、ともに戦った仲間と酒盛りをする場面を目にすると 「こんなお酒が呑みたいな・・・」と思います。悩みを抱えて呑む酒や、大騒ぎしながらの酒でもなく、「お互い頑張ったな。」と酌み交わすお酒は どんなにうまいだろう・・・。と思うのです。

少しおとした照明の灯りの下で 酌み交わすお酒はどんな味なんだろう・・・そのために こんな灯りを持ちたいと思います。

Photo

勿論、呑む道具も大切にしたいと思うのです。

Photo_2

| | コメント (0)

大切にします。

昔から大変お世話になっているお客様から お引っ越しに伴う不用品をお譲りいただきました。段数のある小引き出しですが 引き出しの模様が新しいおうちの雰囲気に合いそうもないので・・・ということでしたが ちょっとした不具合を直したら 引き出しもスムーズでとてもいい具合になりました。

ただ・・・やはり この引き出しの木目模様・・・好き嫌いがはっきりしそうです。塗装してもいいのですけれど モダンなインテリアの方には 何もいないほうがいいかも・・・と思い、とりあえずご紹介しようと考えました。

お気づきでしょうか。引き出しのそれぞれの木目が上から順につながっているのを・・・こういうデザインは お好みもあるでしょうが 古い雰囲気があって 案外いいものですよ。

気に入ってくださる方がいなかったら いずれ塗装し、リメイクすることになるかもしれませんが 今は このままで・・・。大切に 扱わせていただきます。いいものをありがとうございました。

Dscf0016

| | コメント (2)

古くても可愛い。

私が幼い頃のソファと出会ってしまいました。

あれは田舎の長屋に住んでいた頃・・・もう自由に走り回ることが出来た頃だったと思います。新しいソファが届いて その座面のスプリングでぴょんぴょん飛び跳ねるのが面白くて、調子に乗ってジャンプしていたら・・・確か そのスプリングが壊れて、座面がいびつな感じになってしまいました。壊れたスプリングが おしりにあたり、とても居心地の悪いソファになってしまいました。こっぴどく叱られて、幼心に 「これはまずかった・・・」と反省したことを覚えています。そのせいか そのソファが記憶に焼きついていたのです。

当時は だらっとくつろぐためのソファというより、お客さんが来たときの おもてなし用の雰囲気がありました。大判のレースをかけたり、白いカバーがかけられたりしたものです。だから 余計に叱られたのだと思います。子供としては そういうものが魅力的だったのだと 今にして思います。

今回出会ったソファは 一人掛けが2脚。座り心地も悪くありません。でも、座面の角に破れがあり、色あせもあるので けっしていい状態とはいえません。でも、およそ50年前のものと考えると 充分な状態だともいえます。これは 古いものに理解のある方にしかお分かりいただけない説明かもしれませんが・・・。むしろ、良く50年も綺麗な状態で残っていてくれたともいえるのです。

ただし、底面の生地がもろくなり 破れても居ましたし、埃も溜まっていたので 新しい生地に張替え 埃も取り払い、肘掛の木の部分にはワックスも掛けました。当時のまま・・・とはいえませんが この先、まだまだ現役で活躍してくれそうです。勿論、寝っころがってだらっと過ごすような 使い道はお勧めできません。例えば 音楽を聴いたり、映画を見たり、お酒を楽しんだり・・・家に居ながらも 少しは お洒落にも気を配って・・・そんな場面で 普段なかなか味わえない時間を楽しむために必要!とさえ思うのです。

デザインもファブリックもどこかモダン・・・ぼろくて古くたって 可愛いものは可愛いと思うのです。

Photo

| | コメント (0)

・・・だったらいいのにな。

「・・・だったらいいのにな。」そう思うことはありませんか?私は 今ふと思いました。

そんな時は たいてい物事がうまくいっていない時・・・。目に見えない力に頼って 無いものねだりをする時だったりします。そんなこと考えるより前に 一つでも何か行動を起こし、努力しなければ 何にも始まらないと分かっているにもかかわらず・・・。

経済的に恵まれている人も、恵まれた環境で育った人も、努力して社会的な立場を得た人も、幸せを絵に書いたように暮らしている人も、どんな境遇であろうとも 何かしら満たされないものを感じたとき 「・・・だったらいいのにな。」そう思う瞬間があるもののような気がします。

人がうらやむように生きている人も、その日を生きるためにもがき苦しんでいる人も きっと同じように 自分に無いものをこいねがうものが何かしらあるものなのだと思います。

そう思うのはごく自然なことで、それを得るために悩み 努力することに きっと意味があると思います。年を重ねるということは そういうことの積み重ねなんですね。いい人生とは 終わるときに初めてわかるもの。どんな境遇の人にも 平等に与えられる自分なりのものさしで計ったものが その人の満足度を表すのではないでしょうか。終わりが近づいた時、はたしてそのメモリはどこまでになるものか・・・自分は 今いったいどこに向かおうとしているのか・・・答えのない自問自答は 考えても仕方が無いのでやめることにします。

今出来ることを精一杯やるしかない。いろんなことに興味を持ち、見聞を広めて それを仕事や人とのかかわりにおいて生かしていく。日々の暮らしの喜びは そうすることではじめて感じるもの。どんな人にも 興味の先に喜びや楽しさがある。それを探す事が出来た時、「・・・だったらいいのにな。」と思うことは 少なくなっていくような気がします。お店と同じような 自宅のミシンテーブルに向かい書き綴ることは こんなことだったりするのです。

Photo

| | コメント (0)

受け継いでくれるような・・・。

私たちが大切に集めてきた食器やたくさんのコレクション・・・娘がそのまま受け継いでくれるなら 何の懸念もないのですが、娘の気持ちになってみると たまったものじゃないと言われるに違いないでしょう・・・。

親が好きなものは あくまでも親の趣味。娘には娘の趣味があるでしょうし、残されるものが多いほど 困った問題となりかねません。大切にしてきたものと知っているだけに どうするべきか悩みの種となるに違いないのです。

今は 手軽に売買できる方法があり、将来は もっと簡単便利になることでしょう。気持ちの割り切りができて 整理と幾ばくかのお金ができるのなら それも悪くはないと思うしかないのかもしれません。その場合、一流ブランドのバックだったり 本物のお宝のほうが良かったかもしれないけれど、持ち合わせたものは 古いおもちゃと 可愛い食器ばかりですから 残されるほうは大変です。珍しいものばかりではあるけれど 知識のない娘にとっては ただの古いものですから。

店番をしていて あまりにも暇だったので 今の大手の雑貨屋さんはどんなキッチングッズを販売しているのか気になって 通販サイトを見てみました。現代の暮らしにフィットするような品のいい品物がずらっと並んでいました。すべてに目を通してみたのですが 欲しいな・・・と思えるものを私には見つけることができませんでした。大手の雑貨店は 文字通りたくさんの人に支持されるお店ですから 今はこういうものが好まれるんだな・・・と参考にはなっても 自分が使っている姿は想像できなかったのです。

こういうものなら残されても惜しげなく 売ったり捨てたりできるのかもしれないな・・・いやむしろ こういうもののほうが残されたとき 喜ばれたりして・・・と考えてしまいました。本当にそうなら どちらにしても困ったものだと思いました。

どんな品物であっても 毎日毎日の食事の支度をしてくれている 自分にとってはかみさんが 娘にとっては母親が 日々の暮らしを送る中で大切にしてきたものを 簡単に 売ったり捨てたりできるものなのだろうかと考えてしまいます。。思い入れもなく買ったものを使っているならば それも自然なことなのでしょうが、長い年月の中で 伝えられたものならば きっと少なからず 受け継いでくれるに違いないと・・・。あくまでも 親の希望ではあるけれど、そういうものではないだろうかと・・・。

そう思いを託すなら 娘にとってもいいものでなくてはならないわけです。そういう選び方を無意識にしてきたのだと 今にして思うようにしています。世界の一流品でも 有名作家の作ったものでもないけれど いつの日か受け継いでくれるようなもの選びを これからもしていこうと思うのです。

Dscf0017


私の集めた古おもちゃは 処分される運命だと思いますけれど・・・。

Dscf0002

| | コメント (0)

“一緒に暮らす”

私が古いものと暮らそうと決めて 最初に手にしたのが ミシンの脚にアンティークの板をのせたテーブルでした。それとほぼ同時に 頭に浮かんだのが 柱時計でした。子供の頃に聞いていた あのボーンボーンという鐘の音に 懐かしさを覚えたからです。柱時計が現役で家にあったのは幼少の頃でしたから 懐かしさを実感できるものとして 必要だと感じたのです。

最初は そういう郷愁を誘う気持ちが大きかったのですが 実際、使い始めてみると ぜんまいを巻かなければ止まってしまうし、時間の正確さにも期待できず 古いものなのだからこういうものと思い込んでいました。でも、付き合ううちに 癖やぜんまいを巻く周期などが分かってくると どこか一緒に暮らしを送っている感覚になってきたのです。

手がかかるもの。手をかけるからこそ 与えてくれるものがあるのだと実感しました。以来、ずっと一緒に暮らしています。もはや無くてはならない存在になっているのです。雰囲気がいいから・・・懐かしいから・・・そんな理由から 手にしたものではありましたが 私にとって 一番見やすい場所に掛かり、家の時間をたゆまなく進めてくれているのは 古い柱時計なのです。これからも大切にして ずっと一緒に暮らして行こうと思います。

しばらく いいものと出会えていませんでしたが ようやく新しい柱時計が入荷しました。セイコーの3週間巻き柱時計です。状態もよく しっかり動きます。棒状の鐘が2本、綺麗な和音がおとなしく、ゆっくりと時間を知らせてくれます。

お部屋の一番見やすい場所に置きたいので 動くと言うだけではなくデザインも重要です。シンプルながら ガラスのデザインがモダンで優雅です。

今までたくさんの柱時計をご紹介してきました。そのどれもが 今も時を刻み続けてくれていると思いますが どうしていることだろうと時々思います。気に入ってくださった方も誰もが 若い頃の私と同じように 大事にしっかりと腕に抱えて帰られました。精密機械だからと言うこともあるでしょうが 「壊れないように大切に使うからね。」という 無意識の気持ちの表れのような気がしています。だから “一緒に暮らす”という感覚になるのだと あらためて思うのです。

Photo

| | コメント (0)

明日はお休み。

うちのお店、数年間はお休みを設けず営業していました。いつ、思い立ったときに来て頂いても開いているお店にしたかったからです。その間、かみさんには 本当に苦労をかけたと思っています。でも、そのおかげで なんとかお店を続けることが出来ている一つの要因かも・・・と感じています。過ぎた日々は 頑張ってきた証として 今につながっています。私の勝手な方針に付き合ってくれて ありがとう。これからも頑張ろうね。

今は 月に一度のお休みの日は 一緒に出かけています。そういう時間が持てて とても良かったと思っています。明日は 月に一度の一緒のお休みです。どこへ出かけようかな・・・。

お休みの前の日は きっと誰もが嬉しい日です。今日一日頑張れば 明日は何かが待っている・・・。そんな心の持ちようが いいのですね。

エプロンを外して お出かけの準備を・・・あとは 気持ちのいい天気に恵まれますように。

Photo

| | コメント (0)

ひと針ひと針。

地震の後の 台風接近、以前までの日常と 何かが変わってしまった気がします。電気や水道が止まり、震災時に備えて行動される人たちが増えています。何かが起こってからは 遅いんだという教訓からです。備蓄できる飲料や食糧を用意する人。電気を使わずに使用できる灯りやストーブを買い求める人。何かが起こる前に 準備しておくことに 気持ちは向いています。

うちのお店は そんな方たちからは縁遠く、むしろ必要とされないものばかりを扱っているような感覚になっています。こんな時は 何もできない無力さをしみじみと感じます。電気が止まっていても 開けていてくれたスーパーマーケットのように必要とされるわけも無く、かえって お客様にご心配をおかけするような始末。仕方ありません。

でも、日々 時間は過ぎて 何もせずにはいられないものです。せめて 何かを求めて来て下さるお客様に いい時間を過ごしていただけるように 今出来ることを精一杯やっています。時間のかかるリメイクも 急がず慌てず、いいものになるように作業をしています。それは ひと針ひと針 縫い物を進めるような感覚です。これを気に入ってくださる お客様の暮らしが少しだけ 素敵になりますように・・・そう願いながらの作業です。

確かに 雑貨など無くても日々は ちゃんと流れていきます。その中で 色んな出来事があり、年を重ねていきます。今日だけを思うなら どうかいい日になりますように・・・と願うだけのことだけど、それこそ 震災に見舞われたり、事故にあったり、病気なったり、試験に落ちたり、仕事が無くなったり・・・生きていれば 色んな災いを経験します。その反対に いいこともたくさんたくさん経験して生きています。それも まるで ひと針ひと針ごとに 生きてきた証なんだと思うのです。この先、何がわが身に起こるのか・・・それは誰にもわかりません。でも、私には ミシンでダダーっと縫い進める生き方よりも ひと針ひと針大切に縫い進める生き方を選びたいと思います。

そんな生き方の背景には 自分で選んだ人と 自分が選んだものたちが必要です。ひと針ひと針縫い進めながら ゆっくりゆっくりと生きて行きたいと思うのです。

Photo

| | コメント (0)

« 2018年9月 | トップページ | 2018年11月 »