リメイク・古家具

言葉を大切に。

携帯やパソコンの普及とともに メールの便利さを知り、手紙やはがきを書く機会が めっきり減っています。私も もともと筆不精なのでそんなに手紙を書くこともありませんでしたが 年賀状の発行枚数の減少でも分かるとおり 世の中は肉筆離れが進んでいるようです。

メールで伝える内容というのは 簡単に破棄されてもいいようなことですから手軽です。でも、活字にすることというのは 少しかしこまったことにもなりますから とっつきにくく、書きにくいものです。だから メールの便利さと 活字を書くことの両方を 使い分けていくことを忘れてはならないと思います。

時に、はがきや手紙は 重要なものとなります。簡単に捨てられる物ではなくなります。そこに良さがあるのです。相手を想い、肉筆で伝える言葉は 双方の心の通い合いとなります。そういう 言葉を書きたいし、文面から感じてもらいたい・・・メールが普及すればするほど 大切にしなければならないと感じるのです。

そんな手紙をそっと仕舞っておける場所も重要です。それは 大切なものと思うが故に用意する場所ですから。

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爽やかな秘め事。

昔の家具や 建具によく使われていた波ガラス。ただのガラスには無い雰囲気を感じるものです。

印象深いのは 銭湯の男湯、女湯とかかれた引き戸のガラス。明かりは漏れるけど中の様子をうかがい知れるものではありませんでした。そして、繁華街の飲み屋の窓ガラスからは 周りの店の色とりどりのネオンサインがついては消える様を キラキラと映し出して・・・幻想的な風景を作り出していました。どちらも なにやら秘め事を連想させる風景でした。

見えそうで見えない・・・直接的ではないところが 心の機微に触れるソワソワ感があったものでした。正直、そんな話をすることもはばかれるわけですが 個人が想像する秘め事は もともと人に話すようなことではないわけで・・・心に すっと浮かんで内に秘めることは 誰にでもあるものです。ただし、あくまで常識的で 言ってしまったら 顔がぽっと赤くなる程度の秘め事ですけれど。波ガラスには やはりそんな雰囲気を感じます。

イベントでキャビネットがお嫁に出てしまいましたので 新しい家具をリメイクしました。波ガラスの扉のついたキャビネットです。飾り棚も着いた 少し変わったデザインです。

もともと化粧版の張ってあるタイプでしたし、補修箇所も多かったもので アイボリーと淡いブルーのコンビにしてみました。不具合もすっかり解消され とても使いやすく生まれ変わりました。

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元のままだと 秘め事をそっとしまう場所・・・という波ガラスのイメージでしたが それとは打って変わり、私には 爽やかな秘め事もきっとあるに違いないと連想させてくれるものとなりました。

毎日の通勤の電車に乗り合わせる異性のことが気になって・・・どんな人なんだろう・・・と、同じ時を過ごしている見知らぬ人へ、思いを寄せるくらいの 爽やかな秘め事です。

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知りたい。を満たす環境

必要だったのに、ある時から必要なくなる家具があります。それは「机」です。

勉強するために 子供の頃 与えられた机は 学校を卒業する段階で、突然不用品と化してしまいます。ほとんどの人は 場所ふさぎの邪魔者と感じて、処分するのです。

その気持ちは とてもよくわかります。もう勉強するする必要が無くなったという気持ちが そうさせるのです。それに、小学生になるときの机は デザイン的にも大人が使い続けられるようなものは 選べませんしね。初めから 使い続けられる家具とは思わずに用意する家具なのです。

ただ、学校に通う時期は 色んな経験をして、色んな思い出ができ、その思い出をしまっておくのは 机の引き出しの中。それに、人に言えないような あとで思い出せば赤面してしまいそうなことも 押し込んでしまうのがやはり 机の引き出しの中。大切なことを押し込めたのに それもいつしか忘れてしまい、それも含めて不用品となってしまうわけです。

仕事について、それまで使っていた机を一人暮らしの部屋に持ち込む人がいないのは スペースの問題は勿論、もう勉強しなくてもいいという気持ちの表れからなのでしょう。机という家具は そういう運命を与えられたものなのです。

かといって、大人になっても使える机を選ぶ小学生は ほとんどいないでしょうし、大人になっても机を使うと考えることもないでしょうから その行く末を思い、せめて学生のうちに大切に使うという選び方をするしかないのかもしれません。

でも、机に向かうという行為は 学生だけのものではないはずです。大人だって 勉強するため・・・いや、知りたいと思うことは いくつになってもあるはずです。どんなことであれ、趣味であれ、本を広げて 読みふけり、知りたいという欲求を満たしたいという気持ちが・・・。普段の暮らしをしながらでも それはきっと出来るでしょうし、みなさんそうされていると思います。でも、もし・・・自分の机があれば・・・きっとその思いは もっと深くなるような気がします。

学生にとっても、大人にとっても 知りたいという気持ちを満たすためには 机という環境が大事なのかもと思うのです。

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写真では勉強という感じとは程遠いディスプレーです。でも、こういう机なら きっと使い道は色々です。

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用途に応じて。

新しい家具がおうちにやって来ると お部屋の雰囲気が変わって ウキウキとしてきます。それはお店にとっても同じ効果があるのです。

新しい家具を招き入れた部屋は 見た目の変化だけではなく 使い勝手がより良くなるものです。それに、しまいこんでいた物を 整理することにもつながります。何よりも 今まで収納スペースに困って 買い逃してものが手に入れやすくなるってこともあるかもしれません。うちは そのパターン・・・日々増えていく食器の 収納にいよいよ困ったら 新しい収納家具が必要になるってことです。せっかくの可愛い食器をしまいこんでおくことは もったいないし、眺めながら使いたいと考えているからです。

収納するものは食器だけではありません。好きなおもちゃの写真集や資料、大切な本やそれこそ おもちゃそのものなどは 好きなときに さっと取り出せて 見られる環境を作りたいわけで そうでなければ 集める意味もなくなってしまいます。やはり、大切なものを大切にするためには 収納家具は 必要なのです。

皆さんは 収納家具の使い道をどう捕らえていらっしゃいますか?隠したいものをしまっておけることが大事でしょうか。すっきりさせたいという意味での収納でしょうか。人が暮らす中で その数だけ収納に対する考え方があります。日々、増えていく生活道具・・・どう収納するかは 住む人の考え方次第です。

今回、リメイクした家具は ガラス扉のついたキャビネットです。現在、違うタイプのキャビネットがほかにも2台ありますが 今回は 透明のガラス扉のキャビネットです。見せたい収納をお考えの方には やはりこのタイプですね。うちも 購入が急がれるのが これです。ガラスに模様の入ったタイプは 中身がぼんやり見える反面、見せたくないものを入れるには そのほうがいいでしょう。その好みは それこそ目的によって違うわけです。

ただ、新しく入れたキャビネットと同じように 透明ガラスを入れることは 可能なので、ご相談くだされば ご要望にお応えできるよう準備は整っています。

用途に応じて、お選びいただけるキャビネットをご用意できました。どこに置こうか・・・何を入れようか・・・どんなお部屋になるかな・・・そんなことを思い描く時間は とても楽しいものです。そんな時間を楽しみに いらっしゃってみませんか。

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ダイニングの要。

素敵なテーブルが出来上がりましたので ご紹介します。

ミシンの脚を利用したテーブルは 何台もリメイクしてきました。でも、それは あくまでもパーソナルなテーブルで 食卓と呼ぶには どれも少し小さなものでした。

丸い天板をのせる事で 複数人座れるテーブルは 作れたものの、4人が座っても 十分使える広さにするには 天板の大きさに対し 脚の大きさも必要なため、なかなか作れずにいたのです。無理して大きな天板をのせても バランスや安全面で 不安があったためです。

先日、工業用のミシンの脚と出会いました。しかも、シンガーの網脚です。デザインも装飾的で すごく素敵です。工業用のミシンの脚は 家庭用のミシンとは大きさがかなり違います。高さは 同じでも 横幅がずいぶん違うのです。これなら 大き目の天板(4人がけでも十分の広さ)がのせられます。

ということは ダイニングテーブルとして ご家族4人の方なら 問題なくお使いいただけるのです。決して 広くは無いけど、むしろ広すぎるテーブルより ちょうどよいサイズだと思います。このような天板は 古いものではおいそれと見つからないので、新しい板を加工して塗装し 作りました。脚の雰囲気に合うように 木目を楽しめる シックな装いです。せっかく作るのだから 中央に タイルを貼ることにしました。白いタイルは 清潔感もあって、上々です。妥協しなくてよかったと思います。これであれば 雰囲気のある古い家でなくても むしろ、新しい家で 生活を始められるご家族にも 素敵な食卓を囲んでいただけそうです。テーブルは ダイニングの要であり、暮らしの要です。食べることを より楽しむための必需品です。残念ながら 家具屋さんには売っていません。暮らしを楽しむご家族のための たった一台のテーブルなのです。

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昔からこうだったように。

古くて とても趣のあるキャビネットだったので、リメイクせず そのままの姿で しばらく店頭に飾ってありました。出会った時から リメイクというか 塗装し難い趣があったので そのままを気に入ってくださる方が居れば・・・と思っておりましたが ほかの家具が売れて、レイアウトを変える必要があったもので、思い切って リメイクすることを決心しました。

でも、せっかくの いい趣を壊してしまうリメイクはしたくはありません。ただ色を塗ればいいというものではないのです。出来上がりを想像して・・・せっかく出会えたことを 無駄にしないように・・・考えて考えて・・・出した結果が こちらです。

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古い建物の 建具が塗られていたような色・・・懐かしい色合いにすることにしました。そして、塗装をはがすところは しっかりと。もともとの趣はそのままに、新しい姿に生まれ変わりました。

塗装をして 生まれ変わったのですけれど、ひょっとすると 昔からこうだったのかも・・・そう思える リメイクとなりました。

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知ることが大事。

私は古いものが大好き。ずっとそうお話してきました。

きっかけは やはり、懐かしさと雰囲気、そして 珍しくて普通じゃないってことだった気がしています。古いおもちゃを飾りながら暮らしたいという思いから、古い家具や食器を知るという 自然な流れだったような気がしています。

古いものが好きといって、いろんな物に手を出していたのは 若いころの事でありました。その時分は インターネットなど無く、調べ物は 伝え聞きだったり 本を探して というのが常でした。だから、好きなものの背景を知る事は とても大変でしたが 調べる事で 漠然といいなと思っていたものが より深く好きになり 欠かせないものとなっていきました。

今の時代、昔と比べると ちょちょっと検索すれば 専門知識を持った人が 知りたい事を詳しく教えてくれるし、資料もたくさん見られて 素晴らしいツールのおかげで 知識も増えた事を実感しています。お店をしていて お勧めする以上、そのものについて 知っているという事が大事だからです。

でも、実際 お客様に 聞かれるかっていうと 案外そうでもありません。一握りの方に 詳しく説明する程度で、すでに知識を持っておられるか 背景には興味が無いのか、もしくは ご自分で調べられるから説明は必要ないのか・・・そういう話が楽しいのに する機会にあまり遭遇しないのです。

いずれにしても、特に古いものには それが生み出された 背景というものが必ずあります。それを知る事で もっともっと古いものが好きになりますし、どうやって使い どう組み合わせて、自分の暮らしに生かしていくのか・・・具体的な意味を持つ事につながっていくので 興味のあるものの背景を知る事が大事なのだと思うのです。

残念ながら 今現在、高級品やメーカー品を除くと ずっと使い続けられるようなものが少ないと感じるのは その背景に魅力を感じないからです。

アンティークやヴィンテージ品を愛する人たちは そのものが生まれた時代や 環境や デザインや思想に感銘を受けて そばに置く暮らしを選んでいらっしゃいます。それは 趣味を超え、生き方へとつながっていくのです。知るという事は この上ない楽しみで 喜びで、とても大事な事だと思うのです。

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戦後の人々の暮らしに 大きな影響を与えたのが ミッドセンチュリーといわれる時代のデザイン家具です。今の 時代にも通じる シンプルでモダンなデザインは 日本の暮らしにも大きな影響を与えました。洋館に暮らすお金持ちの家にある家具だけでなく、一般庶民向けの家具にも取り入れられたのです。勿論、有名デザイナーのものではないにしろ 憧れの洋風な暮らしに 近づく事が出来たわけです。

でも、これらのおばあちゃん家にあったような家具は 古臭い日本の家に置かれ、およそ 憧れの洋風の暮らしとは あまりにもちぐはぐ。その印象が ほとんどの人の記憶の中に ただ古臭いだけのもの。と感じれてしまうのは当たり前のことと思います。でも、本当なら おばちゃんが ミッドセンチュリー時代のデザイン家具のある暮らしを知っていたら・・・今の時代でも そのデザイナーたちが何を求めてデザインしたのかを知る事ができたら・・・きっと ただの古道具には 感じないと思うのです。

今現在、生み出される大量生産の家具にも 何かしらの背景があり、それを選んで暮らしに取り入れる 思いがあったとしたら・・・本当なら何も言う事は無いのだけれど・・・。これから生み出されるものにも 時代を映すような背景を 私は求めたいと思うのです。

日本の家具メーカーの草分け的な存在「カリモク」。ミッドセンチュリーの流れを汲む 素敵な家具メーカーです。写真の右端に写っている オレンジ色のマガジンラック 実は 古いカリモクです。オールドカリモクと呼ばれる時代のものです。鳥をかたどったデザインは 自然のものをモチーフにデザインされた 北欧の雰囲気を感じさせます。可愛くもあり、モダンです。そして、テーブルにあるティーセットは 「名古屋硬質磁器」と銘があります。昭和17年の新聞に包まれておりました。戦火を潜り抜け なぜか今、うちのお店に・・・。その時代を検索してみました。すごい時代です。想像もつきません。知ることが大事と心から思うのです。

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しかるべき場所。

大事なもの・・・といっても預金通帳や貴重品などではなく、大切にしているものは 皆さんどう収納されていますか。それが もし、お気に入りであればあるほど しかるべき場所においておきたいものです。

例えば いつも読み返したくなる本や資料をまとめたもの。大切な手紙や写真などなど・・・そういうものは 隠してしまいがちですが、ここにおいておけば安心という場所を持てれば もっと大事にする気持ちが膨らむことでしょう。

隠してしまわずに いつでも見返せる環境を・・・古い家具には そんな思いが込められているような気がします。

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汚れは誇り。

私の教科書は 昔の海外のジャンクな生活を写し出した写真集です。古い家具に囲まれて 小物まで生き生きと写し出された写真には 「いいなぁ~」がいっぱい詰まっています。

時々、日本のインテリア雑誌も斜め読みしますが どこか違和感を感じることがあります。古いものは インテリアとして雑誌にもたくさん取り上げられていますが 海外とのそれで一番の違いは キッチンの綺麗さです。

日本のキッチンは とても綺麗。手入れが行き届いています。綺麗好きの日本人らしいところです。でも、外国のキッチンが綺麗じゃないかって言うと そうではありません。古いものは いい雰囲気をかもし出す 小物として飾られるのに対し、いいものを使い続けて古く、ぼろくなっていっても 機能的に使い続ける環境を整えているのとの違いです。

いい物を長く使い続け、汚れたり欠けたりしても 使えるものをキッチンの風景の一部として機能的に収納する工夫があること。そこに 違和感の理由を感じるのです。

おばあちゃんのキッチンには いまだに古いホーローなべや レードルがあり、キッチンの風景を作り出しています。底が焦げ付いても ふちが欠けていても使い続けられた結果です。家族のために料理を作り続けた証です。格好良くは無いかもしれないけど 海外のキッチンの写真に共通する意思を感じます。

毎日の家事は大変なものです。そんな時、モチベーションをあげてくれるのはいい道具や可愛らしいものだったりします。それを大事に使い続け 使いやすく収納することは たとえ汚れて古しくても 毎日がんばってきた誇りなのだと思うのです。

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小さいけれど。

人には様々な趣味があり、思い入れがあって 収集するものも人それぞれです。もし、大切なコレクションがあるとして、どのように飾り 収納しているのでしょう。

誰しもがうらやむようなコレクションなら 人に見せて自慢したくなるものです。しかし、残念ながら それこそ趣味は あくまで個人的なもの。人に見せたところで へ~とかふ~んとか 気の無い返事が返ってくるだけ、余程の共通理解が得られなければ 凄い!羨ましい!とは言われません。そういうものです。

あえて集める必要も本当は無いのかもしれません。大切に持ち続けていられるものは どうしても捨てられないもの。人も羨むようなものではないにしろ、自分にとってはかけがえの無いもののはずです。そういうものが 大切なコレクションといえるのではないでしょうか。 

それに たくさんあればいいってものでもありません。少数であっても その人が思い入れを持って集めたものは 何よりも大切なコレクションとなるのです。量ではありません。思い入れの深さです。そういうものをちょっとだけ 特別に扱ってあげるなら こういうキャビネットが 収納にぴったりだと思います。

久しぶりに巡り会えた小さめキャビネット。脚をつけて 少しよそいきな雰囲気に。小さいから たくさんは収納できないけど、大切にしたいという思いは きっと深く大きくなるはずです。

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